
愛媛県の県庁所在地でもある松山市は四国エリアで最大の人口を擁する都市としても知られています。中心市街地には大きな商業ビルも数多く建ち並んでいますし近代的な街並みを見せていますが、随所に豊富な自然も残すなど文明と自然が共存する住み心地の良いエリアとなっています。国宝に指定されている寺社仏閣が数多く存在しているほか、歴史的価値のある重要文化財や建築物、城郭なども存在することから観光都市としても人気があります。非常に長い歴史を持つ道後温泉もありますし、日本各地から道後温泉の湯を目的に足を運ぶ方がいます。
そんな愛媛県松山市で誕生したと言われているのが伊予絣です。現在でも松山市で製造されている絣で、松山絣と呼ばれることもあります。日本三大絣の一つとしても知られており、久留米絣や備後絣と並んで有名です。江戸時代の後期に誕生したと言われており、その頃確立された技法が長きに渡ってこの地域に伝わっているのです。もともとは農家の婦女子が副収入を得ることを目的に作業の合間に織り始めたことが始まりと言われていますが、明治に入ると全国的にその人気が広がることになりました。明治から大正にかけては日本における絣生産のおよそ半分以上を占めたとも言われていますし、1904年には生産量日本一に輝きました。
明治から大正にかけて一世を風靡することになった伊予絣ですが、西洋文化が日本で定着していくにしたがってその存在価値を薄めてしまいます。次第に需要が低下していき、やがて伊予絣は見向きもされなくなってしまいました。しかし、現在でも伊予絣の素晴らしさを後世に残そうと頑張っている方がいますし、少ないながらも伊予絣は生産されています。事業として行っているのはたった一軒だけと言われていますが、松山市内では伊予絣を購入できる施設などもあります。伊予絣は希少価値も高いですから、伊予絣で織られた着物などは中古市場でも高値がつくことがあります。
そのため、愛媛県の着物買取価格は比較的高値でつくことが多いのが現状です。着物買取市場として、愛媛県は非常に”アツい”エリアとして注目されており、街の着物買取店の出店店舗数は年々増加・競争率も激化しています。着物買取価格はすぐに変動するため、金額が高い今が一番のチャンスと言えるのではないでしょうか。